三流批評

難解な一流の批評。傲慢な二流の批評。そのさらに下層へ。

HiHi Jetsの #日本破壊 について

本当は、ジャニーズについてはいくつか論文を読んで、きちんとした形で記事を書きたいところでした。

ただ、今日のサマステ生配信、#日本破壊 トレンド入り、それに合わせたネット上のアレルギー反応を見ると、それを待てない感じがあったので思ったことを書きます。

 

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まず、僕はこのハッシュタグは問題が無いという立場です。

というか、それより前、東京ドームでの「ジャニーズJr. 祭り」でHiHi Jetsの猪狩蒼弥は「ここにいる全員の熱で文京区丸ごとぶっ壊そうぜ」と発言したはずです。

果たして、それは問題になったのか?

答えは、Noです。問題にはならなかった。しかし、「文京区」が「日本」に置き換えられると、途端に問題になってしまう。

それはそれが、ある政治的な意見を持つ人々に響いたからです。

そしてその「ある政治的な意見を持つ人々」とは、大多数がネトウヨと呼ばれる人々でした。

 

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ネトウヨの根本的な考え方は簡単に言うと「日本アゲ」です。

彼らの大多数は「日本人だから日本が好き」というような言い方をします。それはもちろん問題ではないと思います。

ただ、「日本が好き」というのと、「日本が素晴らしい」というところには、本当は大きな違いがあるはずです。けれど、ネトウヨはそれを理解していません。

本当は、日本にだって反省すべき点や、たくさんの失敗・誤りがあるはずなのですが、それは見て見ぬふりをするか、誰か他の人のせいにしているのです。

 

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だから彼らは、「#日本破壊」と見ると怒ります。「日本アゲ」とは反対のように見えるからです。

しかし、事情を把握している人は分かると思いますが、「#日本破壊」というのは「日本サゲ」のための発言ではありません。

会場や、ネットでの生配信を見ている人に対して、「日本を破壊するくらい盛り上がっていこう」という意味があったわけです。そして、そのことはTwitterのトレンドをタップして、そこに出てくるツイートを2つか3つ確認するだけで、誰でも理解できるはずです。

つまり、「#日本破壊」に文句を言っている人間は、トレンドをタップし、ツイートを確認し、そこまでの話の流れ(文脈)を理解することさえできないような人々だということです。

 

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私は、そのような低レベルな人々のアンチコメントは、気にすべきではないと思います。

ここで彼らのコメントを真に受けて、謝罪したりしてしまえば、HiHi Jetsの活動の幅が大きく狭くなります。なぜなら彼らは「誰も怒らせない」ということを第一に考え、当たり障りのないことしかしなくなるでしょう。そしてそれは、とてもつまらないことだと思います。

アンチは、いずれ発生するものです。数が少ないに越したことはありませんが、0にはできません。考えるべきは、「どれだけたくさんの人を楽しませられたか」です。

その点において、今回の「#日本破壊」のハッシュタグを見ると、たくさんの人が生配信を楽しんでいたと分かります。そして、その数はアンチコメントの比ではありません。

だとすれば、今回のようなことで委縮する必要はないのではないでしょうか。かえって委縮すれば、この先の可能性を狭めることになるからです。

 

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もちろん、端的に言って「ガキ臭い」というような感じを覚えないではありません。

ただ、彼らは一様にティーンエイジャーで、だからこそエネルギッシュに走り抜けているわけですから、大人が勝手に忖度してそれを止める必要も無いと思います。

青臭くて結構。それは今しか発揮できない彼らの魅力でしょう。

 

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最後に少しだけ難しい話をします。というのは、#日本破壊 と終戦の日を関連させた意見についてです。

終戦の日に「#日本破壊」だなんて不謹慎だ、という考えがあるかもしれません。しかしそれはやはり前述の「日本アゲ」の中での発想でしかない。

それに第一に、トレンド入りしたのは8月18日なのであり、終戦の日から3日が経っています。

戦後70年以上が経って「この国をぶっ壊すぐらい盛り上がろうぜ」ぐらいのことが言えないほど、この国が窮屈なのだとしたら、そんな国は、本当に壊してしまうべきです。

 

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後々言いたいことは募ってくると思うのですが、この記事に加筆するつもりはありません。

現時点での私の意見は以上です。